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■第1回 目指すは昔の呉服屋さん
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私の店の前身は、数代続いた染物屋でした。 私が幼い頃(今から35年ほど前)は、店の中はいつもお客様でいっぱいでした。
染物屋といっても 呉服から京染め、染め替え、洗い張り、しみぬきなどを扱うきもの屋でしたが、高額な呉服がでることはめったになく、 当時1000円程度だった洗い張りや 裏地や半襟などの 和装小物をお買い上げになるお客様が毎日のお客様の大半でした。 店の奥にあった仕事場には、いつも山のように積まれた 洗い張りのきものがあったのを、私は子供ながらにおぼえています。
染物屋に限らず 呉服屋など きものを扱うお店は、昔はみんなそうだったように、毎日のお客様の大半が 足袋や和装下着などの小物や、 ウ-ルや銘仙などの安い普段着の着物をお買い上げになるかたで、
高額な訪問着や袋帯などをお買い上げになる方はそうしょっちゅうはいらっしゃいませんでした。 でも毎日たくさんの方のご来店があったので 店はちゃんとなりたっていたんです。
それがいつしか みんながだんだん着物をきなくなり、着物屋の店先はだんだんと閑になり、店頭から和装小物や安い普段着の着物が消え、きもの屋は高級呉服しか置かなくなり高級呉服しか売らなくなってしまいました。
”きもの離れ” という言葉がこの世に出てきてもう何十年という月日がたってしまいましたが、 本来 ”きもの離れ” という言葉は、もともときものを着ていた人が着なくなること を指すのであり、今みたいに はなっからきものを着ていない人は ”きもの知らず”
とでも 呼ぶべきではないでしょうか しかし それも当然です。 今みたいに何十万もするようなきものじゃ そう しょっちゅうは買えないし、 そんないつもは着られません。
昔だって高級訪問着や高級袋帯は店の一番奥に飾ってあって、その町の名士の奥様や、 いいとこのお嬢様くらいしか買えなかったんですから。
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だから こう吉 では、昔の呉服屋さんのように たくさんの和装小物や安い普段着の着物を品揃えして毎日たくさんのお客様に来ていただけるように がんばっています。
こう吉 と一般の呉服屋さんとの 一番の大きな違いは 「自分たちが売りたい 高級な商品を、さほど欲しがってもいない人に売る もしくは 売りつける」
のではなく、 (これは 一般論です。そうじゃない呉服屋さんには すみません。)
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とゆうことなんです。 そうすれば、無理な勧誘や、異常なイベント企画、尋常ではない過剰サービスなどしなくても、たくさんのお客様に来ていただける。そして 本当に必要な方に 必要な品を 喜んで買っていただける。 と私は信じています。 当店にて多くのお客様に、「こんなお店があって よかった。」とか、「おたくのお陰で、助かる。」、「ここに来ると、楽しい。」という お言葉を耳にする度に、うれしく思います。
毎日が 多くのお客様で にぎやかな店内。 楽しそうに お買い物をされるお客様の笑顔。
私が目指すのは そんな ずーっと昔の呉服屋さん・・・ それがこう吉の本音です。
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